「そういえば、今日35度まで上がるんだってー」 「朝から暑かったもんね〜。私たちが入学した年からクーラー導入なんてラッキーだったよ」 「さやは汗っかきだから助かったね♪」 「…そういう言い方しないで…;」 夏休みまで2週間を切った7月のある日。 賑わう昼休みの教室。 何となしに交わしたつまらない約束が、静かに私の運命の歯車を動かし始めていた――――。