「悪いな。なかなか休みとれなくて」



「いえ」




今日は、久しぶりに先生とデート。



また付き合い始めてから数ヶ月、先生は生徒に追われ忙しい日々を過ごしていた。




「あいつらがなぁー…問題ばっか起こすから、俺の休みがなくなるんだ」




ブツブツ迷惑そうに言いながらも、一人ひとりの生徒と向き合っていたから休みがとれなかった。




心の底から迷惑だとは思っていないと思う。







「で、遊園地で良かったんだっけ?」

「はい!」





香奈にススメられて、デート場所は遊園地に決めた。




「遊園地なんか久しぶりだなぁ」

「そうなんですか?」


「おぉ。確か最後に行ったのは、大学のときだったと思った」


「同じ大学の人と行ったんですか?」


「いや、彼女…」







何かに気付いたのか、先生は口を抑えた。








「…そうなんですか」




彼女さんとー…






「あ…いや…まぁ…昔のことだしな!」


苦笑いをしながら、フォローを入れる。







「…」