「これは、犠牲にしたくなかったよ」
「!」
「続きは、また今度な。次は、携帯の電源を切っておこう」
「!!」
顔が真っ赤になる、泰葉。
「さぁ、行くか。…ほら」
動けなくなっている泰葉ね前に、先生がしゃがんだ。
「え…」
「駐車場までおぶってく」
「えぇ?!」
「足、引きずって歩くと大変だからな」
「でも…」
「おぶってった方が早いってのもある」
「そうか…」
「わかってくれました?じゃ、どうぞ」
恐る恐る、先生の背中に触れる。
首に手を回し、全体重を先生の背中に預ける。
「お…重くないですか?」
「平気…他は、ヤバいけど」
「他?」
「いや、気にしないで」
「?」



