―― 独りぼっちの朝 ――


もう、
馴れてしまった。



高校1年の5月8日



私(天河朱里・アマカワアカリ)に とっては、
ただただ流れている
時の一瞬にすぎない。


ただ、
特別なことといえば
今日、5月8日は
私の16歳の誕生日
であり、同日に
大好きだった父が、
いきなり家を
出ていった日である。