その20分後、香奈ちゃん達のとこに着いたけど、香奈ちゃんは笑って“別にあんなの怖くないしー。つか、何もなかったよ?”と言った。でもその顔は心から笑ってない感じがしてあたしの心はズキズキと痛んだ。

香奈ちゃんのあの顔はあたしのせいだ。

あたしは家に帰ってから悩んで悩んで疲れてそのまま寝てしまった。



次の日あたしは浮かない気分で学校に着いた。学校に着いて朝のミーティングが終わった頃、向井君に屋上に呼び出された。
「いきなりでごめんな?」
「ううん、平気だよ。・・・で、何か用? 何かあるから呼んだんだよね?」
「あぁ・・・。」
向井君は小さく返事をすると隣の校舎を眺めた。向井君は、ここに呼び出して何がしたいんだろう。そんなことを考えていること5分。いきなり屋上の扉が勢いよく開いた。

ガタンッ

ビクッとして扉をみると修が制服を乱してこっちを見て言った。
「いきなり呼び出してなんだよ。俺はてめぇと話すことはねぇ。顔も見たくないん・・・・・・なんで・・・相沢がいんだよ。」
「俺が呼んだ。・・・駄目だったか?」
向井君はニヤリと笑いながら修のことを見た。そんな向井君を修は思いっきり睨んでる。
しばらくの間、沈黙が続きその沈黙は修によって破られた。
「俺、帰る。」
修はそう言うとあたしたちに背を向けて歩き出した。ど・・・どうしてこんなに険悪な雰囲気なの? あたしにはさっぱりわからなかった。