甘酸っぱい彼

「そっ・・・その桜田美衣奈って、二つ結びで背が小さめの子!?」
あたしは早口で桂太郎に聞いた。
「なんで百季ちん、知っとるん!? ・・・まさか知り合いやった?」
「今日の朝、修の知り合いとか言って話しかけてきたんだよ。」
「桜田美衣奈から!? 完全に狙いに来てるわね・・・。」
祐介は口をあんぐりとさせてあたしの目を見つめながら言った。桂太郎も目を大きくしてる。
「修が女が苦手になる理由もわからなくはないなぁっ・・・。」
「美衣奈ちゃんって初めは結構いい感じの子だって思ったけど・・・、結構すごい子っぽいよね。」
あたしは祐介と桂太郎の顔を交互に見ながら囁いた。
「すごいどころじゃないわよ。あれは悪魔よ、小悪魔じゃなくて悪魔っ!」
「俺もこの前初めて会ったんやけど、ムカつくやっちゃな。」
二人は眉間にしわを寄せて言った。

そういえばどうして桂太郎の方が修と付き合いが長いのに祐介の方が美衣奈ちゃんの事、知ってるんだろう。

あたしは気になることを聞いてみることにした。

「どうして桂太郎は美衣奈ちゃんの事、祐介より知らないの? 祐介の方が修と付き合い短いんじゃなかったっけ?」
あたしは桂太郎の方をじっと見つめながら言った。すると祐介が代わりに答えた。
「桂太郎は香奈ちゃんでいっぱいいっぱいで修ちゃんの恋相談は俺がしてたのよ。・・・まったく、どこまでバカップルなんだか。」
「おいおい、香奈の事は悪く言うな? 次悪く言ったら、許さへんで。」
桂太郎はそう言うと拳を作って祐介の顔の前で止めた。