あたしは少しイライラモード。
「じゃあ~。メアド教えてよ。」
「もぅ、いい加減にして!しつこいから!」
「・・・。」
教室が一気に静かになる。視線があたしに全部向けられる。
「たくっ・・・。女が来たからって浮かれてんじゃねーよ。」
「ホント困る。そういうすぐに女に近づく奴。」
「なんだと、てめぇら!」
「実は羨ましいんだろ?おいおい。」
「てめぇ!調子に乗ってんじゃねぇぞ!こらぁ。」
どんどん変な空気に変わってくる。

どうしよ・・・。あたしの・・・せいだ・・・。
な・・・、なんとかしなくちゃ・・・。

「あっ・・・あのっ!」
あたしは考えるより先に声を出してしまった。視線が鋭くこちらを向く。心臓がすごい速さで動いてる、張り裂けそうだ。呼んだんだからなんか言わなくちゃ・・・。
「喧嘩は・・・やめて。」
あたしは声が震えてるのに気づき、少し焦った。声はできる限り振り絞ったつもりだった。びくびくしてると背が高めの人が近づいてきた。
「お前、相沢っつったな。」
「はい・・・。」
あたしは何を言われるんだろうと下を俯きながら返事をした。いきなりその人の手により顎が持ち上げられ、ドキドキしてしまった。こんなドキドキは初めてで不思議な気持ちになっていく。
「何・・・ですか?」

なんでだろう・・・この人の目を見ると吸い込まれそう・・・。