「・・・ざわ!・・・いざわっ!・・・・聞いてんのかよ、相沢っ!」
あたしはいつの間にか昔の事を思い出してしまってた。
「ごっ・・・ごめん!」
「ったく・・・。いいか?・・・話して。」
「あっ・・・うん。」
あたしはボーっとする頭をおさえながら修の瞳を見つめる。
「俺さぁ・・・、相沢の事・・・。」
修が言いかけたその時・・・。
「おっはよ~。今日も一日頑張る・・・でぇ・・・。修・・・百季ちん、・・・二人ともいたんか・・・。」
「ちょっとぉ! 桂太郎っ、待ってって・・・言ってる・・・でしょ・・・。あら・・・、二人とも一緒だったの?・・・邪魔しちゃったかしら・・・。」
桂太郎と祐介が教室に入ってきた。
「おっ・・・おうっ・・・。二人とも。つか、邪魔って何だよっ?俺ら何もしてなかったし。」
「おはよ。二人とも。」
気まずい感じの雰囲気の中、クラスメートはどんどん教室に入ってくる。そして、微妙な雰囲気のまま一日が過ぎた。


今日は修とは帰らなかった。何か、気まずかったし・・・、今日は行きつけのカフェでカフェオレでも飲んでリラックスしたかったんだ。

でも・・・、あの時修は・・・何を言いかけたんだろう。 最後まで言えなかったせいか、修は悲しそうな顔をしてた。・・・なんか、まずいことしたかな・・・?

あたしは学校であったことを思い出しながらカフェオレに手をつける。少し気分が落ち着いてきて、ホッと溜め息をつき窓の外を見ると健斗と見知らぬ女性が微笑み合うわけでもなく、真剣な顔つきで通り過ぎて行った。
「健斗だ・・・。あの女の人は・・・誰だろっ?」
あたしは健斗が見えなくなると首を傾げながら、またカフェオレに手をつけた。