でも、その歌で沢山の人々を傷つけてしまった。


でも、ただ一人、右腕に傷がついただけの男の子が……。


あれ?


その子、れんに似てる気が……?


「れん」


「なに?」


れんは椅子に座っている。


「右腕、みせて」


「嫌だ」


れんはそう言って、右腕を隠す。


「どうして?」


「……さぁ? でも、もし、かなが右腕隠してるとこを、見せてくれるなら、みせてあげてもいいよ」