私の事、ぜんぜんわかってない!


許せない。


私がどれだけ怖い思いをしたのか、わかってないんだわ!


「かな、怒ってるね。でも、俺、諦めないよ。今度は俺が助けにきてやる。かなのお父様に頼んでもいい。俺は、絶対に、諦めない!」


「何で、そこまで私に拘るの? 私の、何がいいの? 私の心は、真っ暗なのよ! もう、誰も救えるもんか! 私は、一生、この屋敷……ううん。この、鉄格子の内側で生きていくの! もう、傷つきたくないから……」


私は、言いたいことを言った。


きっと、これでわかってくれる。


そう思った。


なのに、れんは笑ってる。


なぜ?


おかしくない?