「今だけでもいいから、俺のものになってよ」


今だけでもいいから、か……。


なら、いいかな?


少しぐらいなら、いいよね?


お父様。


「いいよ。今日だけなら」


「ありがと」


れんの嬉しそうな声がひびく。


そして、私の唇にれんの唇がかさなる。


「…‥んっ……」


私の唇にれんの舌が入って来る。


れんの甘い香りがした。


れんが一度離す。