「観覧車、楽しみだね」 れんがニコニコ顏で言う。 「私は全然楽しみじゃないです!」 「そうなの?」 「あたりまえでしょ!」 でも、ホントにそうなのかな? ホントは嬉しいの? でも、ありえないよね。 こんな奴、好きになるなんて。 しかも、私もこいつも婚約者がいるんだ。 だから、許されるわけない。 「お嬢様? 暗い顔してどうしたの?」 「えっ……」