「俺はかなの事、好きだよ。でも、かなは……」


「わたしは、れんの、ことが……すき」


れんが嬉しそうに笑う。


「ありがとう、嬉しいよ」


れんの顔が迫る。


れんの唇が私の唇に重なった。


また、幸せな時間が戻ってきたね。


明るく、暖かい、幸せが……。




そして、私達はこの日の内に退院した。


私もずいぶん声が出るようになった。


でも、足がうまく動かないので、車椅子生活が少し続く。


でも、幸せだった。