やっとこさ立ち上がり、リビングに続くドアを開けると‥
ーー‥真っ暗だった。
そして、人の気配もない。
みんな‥部屋に戻ったのかな?
優花と柚子は‥?
手探りで1番手前のソファーまで行き、腰をおろす。
そーいえば‥
リビングの電気のスイッチって、ドコ?
いつも最後に寝るのは、拓弥さんか海斗だから聞いたことなかったーー‥
とりあえず、手探りで部屋まで行こうと立ち上がったその時ーー‥
パン!
パーン!!
「わわっ」
いくつかの乾いた音が重なって鳴り響いた。
ビクッと心臓が跳ねて、ギューッと縮まる。
まつげが重たくなって、それが零れそうになった時、何かひらひらしたものが頭に乗った。
その瞬間ーー‥
パッと電気がついて明るくなる。
「まぶしーー‥っ」
瞬間的に瞑った目を、もう1度、恐る恐る開く‥
すると
数人の笑い声と共に
「お誕生日おめでとぉ~」
って抱きつくヒト‥
この小ささは‥
柚子っ!
え?え?
また頭がフリーズモードに入ろうとした私。
「16歳おめでとう、みぃ」
優花ーー‥
「魅ちゃんおめでとう」
頭を撫でる拓弥さん。
「「おめでとうっ魅」」
声が揃う海斗と颯斗。
「おぃコウ!」と颯斗が後ろの開いたドアに声を掛けると‥
ーーーーーー‥
「happy birthday
to you~♪
happy birthday
to you~♪
happy birthday
dear みいる~♪
happy birthday
to~ you~♪」
ーーーー‥あー‥
いろいろありすぎて
忘れてたんだけど。
時計を見ると、時刻は0時10分‥
ーーっ!!!!!
5月26日だぁっ♪