ワタシにとっての ツバサは お母さんだった。 両翼とも お母さんだった。 あの日 お母さんが天使になった、あの日。 両翼を失ったワタシに 片翼を分けてくれた あの子。 『こんどは、ぼくのためにうたってね‥』 その言葉が片翼。 その言葉が救い。 もしも もしも‥ 不幸を運ぶ黒猫が 翼を求めても良いのならば また あの子に会いたい‥ 黒い猫