ひとしきり私を殴った後、大きな鉄の引き扉を開いて彼女達は出て行った。



下品な笑い声を出す男達と入れ替わりにーー‥



「ねぇ黒猫チャン?俺らのコト、覚えてる~?」



私の前に座りながら、暗がりでもよくわかる。

ニタっと気持ちの悪い顔で笑う男‥


急に怖くなった私は、うまく言うことを聞かない体を動かして必死に後ずさった。


なのに、ゆっくりと立ち上がったその男は、悠然とその足音を鳴らす。



「黒猫チャンさぁ、中学、一緒だったんだよ~?」

「俺はクラスまで一緒だったけどね」



クツクツと笑う声は、すでに後ろに回っていた。

唯一の出口には、2人立っている。



ヤダ‥



「黒猫チャンが誘ってるのにさぁ、1度も相手してくれないんだもん」



アタマがついてかない‥



「今日は、もらっちゃってイィんだよね?」

「俺もよろしくっ」



イミガワカンナイ‥



後ずさっていた私は後ろにいた男に捕まり、身動きが取れなくなった。



後ろの男が私の髪を撫で、耳にかける。


その瞬間



生暖かいものが耳をヌルっと触った。


鳥肌が立つような感覚。




ヤダ!!




ぴちゃぴちゃと音を立てながら舐めるその舌は、キモチガワルイ。




イヤダーー‥




それが耳から離れ、首筋を通って鎖骨まで下りてくる。



「ふぁっ」



思わず変な声が漏れた。



「ふぅん。感度イィんじゃん」



耳元で低い声がする。



「もっと遊ばせてね?」



コワイーーー‥