片翼の天使

あう‥やっちゃったよ。

ここまでカンペキに気配を消して、あとちょっとで帰ってくれると思ってたのに。



ふわふわした風は変わらず流れて、そよそよと沈黙を運ぶ。



ん?あれ?

静かじゃない?


気づいてないのかな?



何事もなく流れる風に、さっきと変わらない太陽。

私はホッとした。

だって、フったもしくはフられた場所になんて、居合わせて欲しくないもんね?


落ち着いた心臓を掴んで立ち上がろうとしたその時ーー‥



「「あんた誰?」」



ひぃやぁっっ!!


いきなり左右から声が出てきた。

あまりに驚きすぎて、声を出してビックリすることも忘れるくらい、びっくりした。




私の真ん前に来て胡座をかく2人の足が見えた。


顔を上げると‥


またびっくり!!



オレンジ光りするツンツンした髪の毛。

大きめで切れ長な瞳。

制服をセンス良く着くずした感じ。

あ、ネクタイが緑色だから2年生だ。



右を見て
左を見て

‥右を見て、また左を見た。


え?え?




同じ人が2人?