片翼の天使

「「みぃ(ちゃん)っ!!」」



朝も早よから瞳をキラキラさせて私を呼ぶ2人。


私、この2人だいすきだぁ♪



「おはよう~」



へらりと笑っていつものようにゆるめに朝の挨拶をすると、



「みぃ、朝のアレなんなのっ」

「みぃちゃんが5王子と登校してたの見てたんだよぉ?」

「ちゃんと話しなさ~い」



2人はニコニコしながら、いつものようにうりうり私の髪を触る。


1時間目が自習だったこともあり、私達はいつものサボりスペースまで来た。


ん~っ

風がちょっと強めで、気持ち良いー。


木がさわさわざわざわとお喋りしているのを聞きながら、私は2人に

木曜日の雨の放課後の事から、

金曜日にお家へ行った事。

一緒に住むようになった事。


それから、あの歌の事も話した。


優花は知ってる。

中学に入った時から、ずっとずっと私が1人暮らしなコトとか、


心配してくれてたから‥。


今、笑うコトができているのは優花のおかげ。


お母さんに執着しきっていたワタシを

性格も雰囲気も暗くなっていたワタシを


今の私まで導いてくれたのは優花なんだ。



ほんとに‥本当に感謝してる。



優花は私の第2のお母さんだね?



柚子は、深く探ることなく話を聞いてくれていた。

いつも元気な柚子。

ちゃんと空気が読める子 。

ミーハーで可愛くて心配性で‥


どっちがお姉ちゃん役でどっちが妹役かわかんないね?ふふ。


この2人も、私にとっては大切な家族なの。



あ‥さすがに


出会って2日しか経ってない男の子ら3人に

キ‥キスされたことは、言えなかったケド‥ね?