片翼の天使

今は車の中なわけで‥



恥ずかしすぎて膝もとしか見ることができない私。

顔がまだ熱い‥。



ぴかぴかでおっきな白い車にもびっくりしたけど、


6人が3人ずつ向かい合わせになってる内装にも驚いたけど、




この狭い空間から早く出たいーっ!!!



なんなら15分くらい歩きますっ!!!って言ったのに‥



「魅ちゃん。乗ってくれないと、キスしちゃうよ?」



と、爽やかに微笑みながら言う瞳が恐かった‥。


生徒会長って、そんなキャラなんですか‥?



うぅ‥

双子は離してくれないし。



こうして無理やり乗せられたわけです。



真っ赤なのも、心臓が飛び出してしまうくらいうるさい事も。

気付かれたくない、オンナゴコロなわけなのに‥。



なのに‥



「「そーかぁ。魅は可愛いのが好きなんだな?」」

「俺は‥」

「僕はね、」



と勝手に話を進めながら、両サイドで私の頭を撫で続ける双子。



「学校への住所変更もしといたからね?それから‥」



と事務手続きの報告をしてくれてる生徒会長。



「魅ー、怒った‥?わーんっごめんなぁ~っ!」


ごめんと喚きながら私に抱きつこうとしてるコウくんと、

それを長い脚で押さえつけながら、外を見ている蒼さん。

顔が少し赤い?



みんなやってる事も

言ってる事もバラバラで


でも


全部、私の為にしてくれてるんだね。


そう思ったら、車が新しい家の門を入る頃には



「ふふっ」



と笑みがこぼれていた。



『魅(ちゃん)が笑った』



優しく微笑む5王子。




私‥


ここに居ても



イイ‥?