片翼の天使

只今2人で台所に立ってます。

結局、冷蔵庫の中を拝見した結果‥

鮭と肉じゃがとほうれん草のおひたし。

玄米と豆腐の味噌汁ってことで納得してもらえました。



並ぶと、すっごい身長差のある私とコウくん。



「コウくん身長いくつ?」

「190くらいかなぁ?最近測ってないからわかんないや」



キレイな顔をくしゃって崩すその笑い方は、とても可愛くて‥

なでなでしたいけど、届かない。



「魅は?」

「155cm‥」



大しておっきくもないけど、小さくもない。



「ぷっははっ」



笑われた‥

すこし半べそになってコウくんを見上げると、


「ごめんごめん」と言うコウくんの声が近づいてきて……







ちゅっ








ーー‥温かいものが唇に触れた?





ーーーーー‥え?




「ごちそうさまっ」



ペロッと唇を舐めながら、コウくんはいつもの笑顔を見せた。


いつもの如くフリーズしてる私をよそに、コウくんは料理をダイニングへ運んでゆく。



今日はよくキスされる日だなぁ‥。



「「魅~?」」



双子の私を呼ぶ声に、はっと我に返りながらダイニングへ向かう。


コウくんは平然としながら「ここ」と右隣の席を引いた。



広いオシャレなテーブル。



左にコウくん

右に蒼‥さん?

挟まれる私。

目の前に生徒会長で

たぶん‥

左が海斗で

右が颯斗。



『いただきます』



ふふっ

幼稚園児みたいにみんなで声を揃えて号令。



「あ、何?何わらってんの?魅」

「だってね、みんなで号令ってなんか可愛いなって思って」

「そーお?」



そう言う颯斗の手には、お醤油の瓶が。



「あっ颯斗。お醤油貸してください」



私がそう発言した途端‥


みんなの箸が止まった。


なんかイケナイ事


言った‥‥?