片翼の天使

新しい未来が待っている春。


うるさいアイツは無事に進学して、会うのは週末だけになった。

『待ってるね』

って言われたけど、私の行きたい学校はそこじゃない。

言ってなかったかな?


「おはよ、優花」

「おはよ。みぃが遅刻しないなんて珍しいね?」

「ん。ずっと起きてたから」


クラス分けの掲示板の前で会ったみぃ。

徹夜明けらしい彼女に、こりゃ始業式中に寝るなって確信を持つ。


「みぃ何クラス?」

「Cだよ」

「Cかぁー‥」


そう言いながら、Cクラスを上から見ていった。

するとーー‥


「‥あ」

「優花もCだね」


くすくすと笑うみぃ。ここまで笑うようになったのは、ごく最近だ。

あれから私たちは、よくつるむようになった。


勉強したり、料理したり、ゲームしたり、買い物したり‥。



この子の中には、確実に何かがつかえてる。

それを物語るように、みぃの瞳は悲しくて真っ暗なまま。


でも、こうやって笑うようになっただけマシかな?


「同じクラスかぁ。よろしくねっ」

「ん、よろしくっ」





サラサラと流れる風に、ヒラヒラと舞う桜。

それになびく髪を抑えながら、

これからもっともっと高くなる空を

みぃと2人で眺めてた。