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ゆっくりと顔を上げていく私。
すると、
絨毯と舞台とを繋ぐ中央の階段に
“真っ白”な袴を
纏った男の子ーー‥
蒼みがかった銀髪
スラッとした長身
綺麗な顔立ち
そして
吸い込まれそうな瞳
「魅‥おいで」
その言葉は魔法。
私は、惹き寄せられるようにその人の元へと歩いてゆく。
再びシ‥ンとなった場内。
ここはまるで、2人だけの世界みたい。
伸ばされた左手。
伸ばした右手。
この冷たくなった手に、あなたの温かさが伝わる。
「蒼‥」
彼の名前を呼んだ瞬間、クンっと腕ごと引っ張られ、彼の腕の中にすっぽりおさまった。
「唄え」
「え?」
「ここに居るやつらの為じゃなくて、
“俺”の為に、唄ってくれ」
「……うんっ」
久しぶりに耳元で聞こえる、大好きな人の大好きな声。
お腹の中がきゅぅぅんって熱くなる。
蒼は私の右手を再び取り、エスコートするように舞台中央の光へと導く。
そしてーー‥
「俺を求めろ、魅」
そう言って、私の頭をひと撫でした蒼。
その顔は、とてもとても優しく笑っていた。
「みぃ♪」
「みーぃちゃんっ」
「魅ぅ♪」
振り向けば、若干ニタニタが気持ち悪い3人がいた。
「ごめんねっ。でも、もう大丈夫♪」
私は、飛べる。
ブォーーーン‥
ポロロロロ‥ン
「行くよ♪」
「「「うんっ!!!」」」
……ーー~~~♪

