真夏の風が、体に当たっては通り過ぎてゆく。
少し涼しささえ感じる、恵みのそれとは反対に
俺の顔は異様に熱くなっていった。
いや、陽向に出た所為なんだけど?
俺は、ちっこいのに背を向けて顔を手で覆った。
あぁーー‥
何やってんだ俺。
似てるっつーだけだろーが。
似てるやつなんてこの世にはたくさん‥
ーー‥いねーけど。
“コイツ”は、ガキんちょだ。
“アイツ”じゃねぇ。
「今度はびょーきですか?」
俺はコイツの方に顔を向ける。
ちっこいながらに心配そうな瞳で俺を見ていた。
あの真っ黒な瞳で‥
「お顔が真っ赤です。お熱ありますか?」
はぁぁぁーー‥
俺は大きく息を吐いて、コイツの対面に座る。
「なんでもねぇ‥」
今の俺は、ちっこいのに構ってやれるほどの余裕はねぇんだけどーー‥
「お前、どっから入って来たんだ?」
「ほよ?」
あぁー、その受け答えまで同じかよ‥
「お前の家はどこだ?」
「むー‥」
何かが気に入らなかったのか、唇をとんがらせてむくれたコイツ。
「なんなんだよお前は‥」
俺がため息混じりにそう聞くと、コイツは‥
「みーちゃんっ!」
と、太陽みたいにキラキラしながら元気に答えた。
「は?」
ハナシの展開についていけない俺は、顔にハテナを出していたのか‥
「“みーちゃん”ですっ!!」
と、今度はまたむくれながら教えてくれた。
みーちゃん‥

