片翼の天使




ーーーーーーーー‥





はぁぁぁぁーー‥


“覚悟”って何だ?



『お前に向かって歩く“覚悟”決めたってさ』



『ーー‥お前は?』




颯斗の言葉が頭ん中をぐるぐる回ってる。


『ぐるぐる』


お前がよく使ってたっけなーー‥




今日も空は高くて、雲ひとつない夏の蒼。

太陽が傾き始めているこの時間は、とても暑い。


木々がさわさわと流れるだけ‥まだましか。


庭のウッドテーブルは、ちょうど木陰になっていた。



このテーブルで……お前は口の周りをベっタベタにしながら肉を食ってたっけ‥。


あの日に俺たちは‥





ああだめだっ!!


どこに行ってもお前の笑顔が頭に浮かぶ。



忘れ‥られんのかな俺ーー‥





ーーーーーーーー‥






「悩み中ですか?」







ーーーー‥え?


ウッドテーブルに座りながら頭を抱えていた俺。


なんか低いとこから、幼い声が聞こえたんだけど?




「ん~ん~‥」




立ち上がって反対側を覗くと、ちっこいのが椅子に一生懸命よじ登ろうとしているーー‥



花柄の白い半袖のワンピースに、麦わら帽子をかぶった女の子。

手にはピンクのでかい手提げ袋を持っていた。


俺はなんとなく、そいつをひょいっと持ち上げて座らせる。

誰だこいつ‥。

ってかなんでこの家の庭に居るんだよ?



俺の頭は疑問符だらけになる。



すると女の子は顔を上げ、

「ありがとうっ♪」

ってニッコリと笑った。




ーーーーっっ!!!





俺の心臓がうるさく跳ねる。

ドクン、ドクン、



真っ黒でふわふわした髪の毛‥

真っ黒ででかい瞳‥

真っ白な手足‥





似すぎだろーー‥っ