片翼の天使



今‥確かに暖かいものが私の唇に当たりましたがーー‥?


私の頭はまたいつもの如くフリーズしていくわけで‥



「みぃ、浮気だね」

「浮気だねぇ、みぃちゃん♪」



そう言いながら、また笑い始める2人。



「え゙‥?」

「フォルテをここまで変えるとはっ」



って、やっぱり豪快に笑う神父様。

いや、もう訳わかんないし。


私はただただ、ちゅーをした犯人を凝視しながらフリーズするしかなくて‥


当のフォルテくんは、顔を真っ赤にしてうつむきながら



「なんだよっ。もう1回なら、またあとでなっ」



とか言ってる。



かわいいっ♪



って!!!

いゃいゃいゃいゃ!もう1回とかもうないしっ!!


はぁ~‥

お姉ちゃんはこの子の将来が心配だよ。ホントーー‥



「みぃ~会長には報告しといてあげるね♪」

「あはは♪ゆーちゃん告げ口だぁ!」



あぁあぁ~

なんかわけわかんないよーー‥




でも‥

みんなが楽しそうに笑うから。


みんなの笑い声が、教会中に響いて綺麗に唄うから。


蒼銀の満月がみんなを見守る中、


私も。



「あははははっははははあはははははっひー‥はははっ♪」



笑顔になるんだっ。