幼なじみのバカ犬。

アイツの忘れた弁当を届けに、久しぶりに1年の校舎まで来た。


バカ犬にはお仕置きが必要みたいだな。



周りの声がうるさい。

それを笑顔でかわす俺がウザい。



早く3年校舎に帰ろうと、急ぎ足で角を曲がったその時!!!




ゴンっ!!




すごい勢いでちっちゃいのが胸に当たった。


後ろに倒れかけるソレを急いで支える。





ーーーーーー‥




真っ黒でふわふわした、可愛い女の子だった‥



細い腰。

大きくて真っ黒な瞳。



「‥黒姫」



透き通った綺麗な声‥



ーー‥ん?



「黒姫って、黒姫魅?」



この子が!!


入学式では俺ら、かなり苦労したんだよ?



また会いたいと思った。


今日のところは

バカ犬に感謝‥かな。




空を見れば、青が広がる。


そこにはふわふわと、あの子みたいな白い雲が、気まぐれに遊んでいた。