片翼の天使

今日も夕月夜。

そしてまた笑う月。

赤く赤く光る月‥





「みぃちゃん?」

「へっ?」



蒼たちとは、この公園で待ち合わせ。

ちょっと‥嫌な思い出が残る公園。



「月が赤いねぇー」



柚子は私の視線に気づいたのか、隣に座って赤紫色の空を見上げる。



「あー疲れた!」

「あ、ゆーちゃんおかえりぃ♪」

「お疲れ様、優花」



コンビニのお手洗いに行って、帰って来るだけでこんな感じ。

あ、ナンパが‥ね。


優花はお色気担当。

ラベンダーの浴衣に金糸が裾でキラキラしてる。
黒の帯も綺麗‥。


同じ女の子なんだけどなぁ~。



「ゆーちゃんは仕方ないよねぇ。美人すぎだし」

「柚子?誉めてもなんも出ないわよ」



ふふっ楽し♪



「おーぃ!」



そう叫びながら手を振る、おっきい人。



「金成くんだぁ♪」

「やっと来たか」



私たちも手をひらひらと振り返す。


タタタッと走ってきたコウくんは、私たちが座ってるベンチの前まで来ると‥

瞳を見開いてフリーズした。



「コウくん?」



私は立ち上がってコウくんの顔の前で手を振る。



「コーウくーん‥

ーー‥はひゃっ!」



急に動いて急に抱きついてきたから変な声でた。



「可愛い‥」



耳元でそんなこと言われたら、女の子は嬉しいワケですが‥



「コウ、離れろ」



突然聞こえてきた大好きな低い声。



「はーい」



コウくんが珍しく素直に従い、体をどかした瞬間ーー‥

鼻血を吹くかと思いました。

蒼銀の髪に似合う、グレーの浴衣に紺の帯。


あれ?その紺の帯‥



「私のとお揃い?」

「「お揃いにしたんだよ」」



と教えてくれた海斗と颯斗。
2人はシンメトリーでカラフルな浴衣。
それが似合うって、すごいと思うのです。



「蒼っ♪」



私はお揃いなのが嬉しくって、蒼に抱きついた。

すると蒼は、片手で私を引き離そうとする。


ーー‥少し寂しくなったけど、人前が嫌だったのかなって思って離れたの。


そしたら蒼は、両手で顔を覆ってドカッとベンチに座った。



「蒼?大丈夫?」

「ああ」



どうしたんだろ‥



「男の子はねぇ、色々大変なんだよぅ」

「だね。魅ちゃんが可愛すぎるから」



ほえ?