ふわふわ、ふわふわ‥
ゆらゆら揺られて
気持ちいいーー‥
でも、この匂いは
蒼じゃ‥ない。
ーーーー‥
ーーーーふっ‥
「大丈夫か?」
白いベッド
白いカーテン
大きな窓から差し込む熱い光は、太陽がとても元気な証拠。
「お前、終業式中に倒れたんだぞ?」
‥あーー‥。
終業式‥?
「今はLHR中だ。終わったら、お前のオウジサマ達が迎えに来んだろ」
オウジサマって‥
「ありがとう」
「あ?あぁ」
この人、私の後ろに並んでる人だ‥。
運んでくれたのかな?
え‥と、名前‥
「黄嶋 謡太(コウシマ ヨウタ)。覚えてない?」
この人もエスパーなのか‥?
‥ん?
コウシマ‥
ーーーーー‥あ‥
私の体がだんだんと小刻みに震えだしていく。
「お前、奏おばさんの娘だろ?黒姫魅」
そう優しく微笑む彼の容姿‥。
その笑顔
その真っ黒な髪の毛
その真っ黒な瞳‥
似て‥る。
私に
お母さんにーー‥
『この黒猫めがっ』
蘇る声。
私を縛る声。
私の体は大きく震え始めた。
それをきゅっと両手で押さえ込む。
すると、
ふわっと優しく頭を撫でられた。
「俺が怖いか?」
その切なく寂しげな笑顔に
その柔らかい声色に
その私を撫でる優しい手に
私の体はだんだんと落ち着いてゆく‥。
「ごめんな。いろいろ‥」
大丈夫‥
「お前が同じ学校で同じクラスで、びっくりしたよ」
とクスクス笑う彼。
「そうだよな。お前は覚えてないか‥」
彼なら大丈夫だ‥。
「昔と違って、楽しそうに笑うから安心したよ」
ふっと笑う顔は、お母さんにどことなく似ていて、ちょっと落ち着く。
「歌、綺麗だった。奏おばさんのより好きかも。お前の声」
お母さんを知っている人ーー‥
「音楽祭も楽しみにしてっから。頑張れなっ」
私は笑顔で返す。
彼は私の頭をポンポンと叩いて、飽きることなく撫でていた。
ガラっ‥
ゆらゆら揺られて
気持ちいいーー‥
でも、この匂いは
蒼じゃ‥ない。
ーーーー‥
ーーーーふっ‥
「大丈夫か?」
白いベッド
白いカーテン
大きな窓から差し込む熱い光は、太陽がとても元気な証拠。
「お前、終業式中に倒れたんだぞ?」
‥あーー‥。
終業式‥?
「今はLHR中だ。終わったら、お前のオウジサマ達が迎えに来んだろ」
オウジサマって‥
「ありがとう」
「あ?あぁ」
この人、私の後ろに並んでる人だ‥。
運んでくれたのかな?
え‥と、名前‥
「黄嶋 謡太(コウシマ ヨウタ)。覚えてない?」
この人もエスパーなのか‥?
‥ん?
コウシマ‥
ーーーーー‥あ‥
私の体がだんだんと小刻みに震えだしていく。
「お前、奏おばさんの娘だろ?黒姫魅」
そう優しく微笑む彼の容姿‥。
その笑顔
その真っ黒な髪の毛
その真っ黒な瞳‥
似て‥る。
私に
お母さんにーー‥
『この黒猫めがっ』
蘇る声。
私を縛る声。
私の体は大きく震え始めた。
それをきゅっと両手で押さえ込む。
すると、
ふわっと優しく頭を撫でられた。
「俺が怖いか?」
その切なく寂しげな笑顔に
その柔らかい声色に
その私を撫でる優しい手に
私の体はだんだんと落ち着いてゆく‥。
「ごめんな。いろいろ‥」
大丈夫‥
「お前が同じ学校で同じクラスで、びっくりしたよ」
とクスクス笑う彼。
「そうだよな。お前は覚えてないか‥」
彼なら大丈夫だ‥。
「昔と違って、楽しそうに笑うから安心したよ」
ふっと笑う顔は、お母さんにどことなく似ていて、ちょっと落ち着く。
「歌、綺麗だった。奏おばさんのより好きかも。お前の声」
お母さんを知っている人ーー‥
「音楽祭も楽しみにしてっから。頑張れなっ」
私は笑顔で返す。
彼は私の頭をポンポンと叩いて、飽きることなく撫でていた。
ガラっ‥

