アイツは最近、コウの隣ばかりだ。



風呂の一件があってからか‥?

風呂で何があった?


最悪な事態ばかり思い浮かんでは、胸の奥が締め付けられる。



近づいたと思った。

手に入れたと思った。



なのにーーー‥


なんでーー‥っ



お前はこんなに遠いんだよーー‥



今日もアイツは、

コウと仲良く登校して、仲良く帰ってきた。




ーー‥胸ん中が‥



苦しいーー‥っ




綺麗な真っ黒い瞳。


直視できなくて‥




あぁ。

コウは友達だ。仲間だ。


俺にとっては“弟”でもあるわけで‥




お前は‥


お前は、コウの隣に居ることを望むのか?




俺は、お前を言葉で縛る事しか出来なくて。



でも俺は‥


俺はーー‥っ




お前の“心”が欲しいっ



お前がーー‥


ーー‥欲しいんだ。




なぁ、

どうすればわかってくれる?


どうすれば手に入る?




俺は、何度も何度も

唇に触れる。



深く

長く

角度を変え、

体制を変え‥



その細い小さな体を強く強く抱きしめながら。



あぁ魅はーー‥

ーーー‥暖かい。






ーーーーーーーー‥







ずっとずっとずっと

探し続けた俺の猫。



どうか

繋ぐことなく

ずっとずっと


俺のこの腕の中に

居てくれますように‥



ここに

ーーー居てくれよ‥