片翼の天使

今日のところは、各々で楽譜を探すことにしてもう解散です。



「「ただいまー」」



門を入ってお庭を歩き、玄関の扉を開けた私。


すると




ーー‥ふわっ



はれ?



いきなり視界が反転し、拘束されたーー‥?



っていうか、肩に担がれてる!!



「お、おぃ!蒼!!」



ちょっと慌ててるようなコウくんの声がする。


コウくんの声をスルーして、左側の階段を登ってくこの人‥



この背中‥

この匂い‥



心臓が高く鳴り始め、お腹がきゅぅんと苦しくなる。



ガチャ‥





う‥うぅ‥


頭に血がのぼる~

ゆらゆら揺れてなんか酔う~



「おえ~‥」

「あ、わりぃ」



蒼は私を“あの”真っ白なソファにそっと座らせた。


初めて‥お話ししたことを思い出す‥。

初めて‥キスをしたことも。



私の胸は、病気なんじゃないかってくらい早鐘を打ち続けていた。



蒼はそっぽを向いて

同じソファの対岸に座っている。



少し、寂しい気がしたの‥。



私‥なんでここに連れてこられたんだろう?


私の頭がまたぐるぐるし始めた時、彼はやっと口を開いた。



「コウと‥仲良いな?」



ーー‥え?



その蒼みがかった瞳を真っ直ぐに私へと向けながら、ちょっと切なそうに問う蒼。



その瞳に捕らえられてしまった私は、

いつものごとく

フリーズしてしまうわけで‥。




ーー‥蒼?