片翼の天使




ひとしきり笑い終えた私たち。


みんなでいつものようにガラステーブルを囲みながら座る。



ふっと吹き抜けの天井をみると、


ぐるぐるぐるぐるプロペラみたいのが回ってる。

ずっと見てたら酔いそうだ。



「俺、今日は魅と一緒に寝たいなっ」



‥ほぇ?

いきなり声をかけられたから、ちょっとびっくりしたよ。



「コウが寝るなら僕も一緒だよな?」

「なら俺もだろ」



え゛?



「じゃあ、俺もお邪魔しようかな?」



にっこりと笑う拓弥さんの笑顔は、とても綺麗で。


ふふっ

優花と一緒にいた時の紫のオーラは感じない。



と、いうことは‥?



私は恐る恐る、さっきまで鬼のように怒ってた狼に瞳を向けた。



「枕、取ってくる」



う~‥

そう言って優しく笑うんだもん。



また


私の胸は鳴り響き、



心臓が過労働を始めるんだ。