片翼の天使



ーーーー‥






どれくらい時間が経ったのでしょうか?


身動きが取れない私は、もうすぐ限界です。





ーーーーーー‥






「コーウくーん」



背中をぺしぺし叩きながらもう1度呼ぶと、



「ん~‥?」



目をこすりながら、やぁっと起きたぁ。



「コウくん?えと、どいてもらえますか?」



直視できなかったので、下も向けなかったので、右を見ながら言った私。



「え?魅?なんで?」

「えと‥多分コウくんが先に入ってたんだけど、気付かずに私が入っちゃって‥」

「俺、また寝てた?」

「うん。よくお風呂で寝てるの?」

「らしい」

「危ないよ?」

「大丈夫。いつも誰かが起こしに来てくれるもんっ」



いつものように
顔をくしゃって崩して笑うコウくんは、

いつものように
“可愛い”男の子じゃなくて、


私の知らない
“かっこいい”男の子だった。



「魅?顔、真っ赤。のぼせた?大丈夫?」



コウくんが私の頬を優しくなぞった瞬間ーー‥




「「「「魅(ちゃん)」」」」




って大声で叫んで、勢い良くお風呂場のドアを開けた4人の男の子たち。



あの‥

ノックとか欲しかったな。


一応、女の子ですし。