片翼の天使

ーーーー‥え?


えっ?


‥え゛ーー!!!




なんでコウくんがここに居るんですかっ!!?



「みいる‥」



そうぼそっと呟くコウくんは、湯船のフチに乗せた腕を枕にして‥



「眠ってる‥?」



私はフチに座り、足だけお湯につかりながら。

その綺麗な寝顔をしたコウくんの、その綺麗な金色の髪の毛にそっと触れた。



「‥みいるーー‥」



私の夢を見てるの?



「ーー‥れていかないでーーー‥」



お風呂の水滴かと思ったけど、今、確かに。

コウくんの瞳から‥雫が流れ落ちた。




離れていかないで?

連れていかないで?




なんの夢を見てるんだろう?



「ここに居るよ‥」



無意識に出た言葉だった。


私に居場所をくれたみんな。

私はみんなが大好きだよ。





ーーーーーーーー‥





って!!!!


そんなことしてる場合じゃなーいっ!!!



コウくんはいつから入ってて、いつから寝てるんだ!?


お湯はぬるめだから長く入っててもヘーキだとは思うけれども‥


のぼせちゃうよね?



「コウくんっ起きて!のぼせちゃうよっ、コーウくーん!!」



私は一生懸命コウくんを揺すり起こす。


でも、


ーーー‥起きない。



「コウくー‥」



ぐるん。




ーー‥あれ?




視界がぐるんとして、


気が付いたら‥



お湯の中。





問題は‥


目の前にある、男の子のたくましい胸。



‥え‥と?

湯船の縁に背中を付けて足を伸ばした状態で座っている私を、


コウくんが跨いで、抱きついてるって‥構図?



「コウ‥くん?」

「すー‥」



あ‥まだ寝てる。


私の肩に顎を乗せて、まだ寝てるコウくん。


首筋に寝息がかかってくすぐったい‥



えと、

コウくんの濡れてる髪が色っぽい‥とか

初めて見た男の子のハダカの胸‥とか


その‥


下にあたる感触、とか‥



また顔が熱くなるんです。