片翼の天使


う‥わぁー‥

観覧車っておっきいんだねぇーー‥


私が観覧車の真下で体を仰け反らせながら眺めていると、



「「俺・私、シースルー乗りたい!!」」



とハモって発言するコウくんと柚子。

シースルーってなんだ‥?



「ゴンドラの床も壁も透明なんだよ。魅ちゃんも乗ってみたら?」


えーー‥いや。

いくら高い所が好きでも、さすがに床まで透明って‥ねぇ?



「「一緒に乗ろっ♪」」



って誘う2人は、丁重にお断りしました。

そして、ガシッと後ろからホールドされた私。



「コイツは俺と乗るんだっ」



そう言ったのは蒼さん。



「じゃ、海斗と颯斗も一緒に‥」



って手を伸ばすと、その手は蒼さんによって収納されました。



「僕らは2人で乗るよ」

「え゛‥」



明らかに嫌そうな顔になる海斗が面白い。



「僕らも2人だけで乗った事ねぇんだな」



「行くぞー」と海斗の腕を引っ張り、オレンジ色のゴンドラに乗り込んだ2人を見送る。

やっぱ、オレンジが好きなのかな?

ほんとに仲良いなぁ。


続いて、噂のシースルーがやって来た。

うわ、やっぱり無理だよこれ‥断っといて良かったぁ。


コウくんと柚子は、元気に旅立って行きました。
どうか、無事に帰って来て下さいっ。


そして、



「俺らも2人で乗る?」

「ですね」



という会話と共に、拓弥さんと優花も紫色のゴンドラに乗り込んだ。

紫色のチョイスは、2人にはぴった‥

あ‥怒られるからやめよう。

頭の中なんだけどね?
エスパーだしね?



それから、私と蒼さんだけになったこの空間。

ん~‥乗らないのかな?


私が後ろ右斜め上を見ると、蒼さんは優しく笑って



「お前はあのゴンドラな」



と、目線を少し上に向ける。

その視線の先に、ピンク色のゴンドラが1台‥



『魅ちゃんのイメージはピンクなんだよ』



そんな拓弥さんの言葉を思い出した。

わざわざピンク色に乗るために待っててくれてるの?



「ほら行くぞ」



って差し出されたおっきな手を取りながら。


私の心臓はまた‥

働き者になっていく。