片翼の天使

どくん‥どくん‥


今までは

とくんとくんって鳴ってたはずの私の心臓は、また大きく動き、働き過ぎになる。


蒼さんと居ると、寿命が短くなっちゃいそうだね?



「みぃちゃぁん!」



駆け寄って来たのは柚子。



「大丈夫?」

「ん。蒼さんが助けてくれたからヘーキだよっ」

「そーいぅ意味じゃないんだけどなぁ‥」



俯きながらぽつんと言った柚子の言葉を聞き逃し、



「柚子?」



と聞き返す。



するといきなり、満面の笑みで



「みーぃちゃんっ」



って抱きついてきた。

ふふ、柚子は本当にかわいいなぁ。



「みぃ、時間的にアレが最後の乗り物なんだけど良い?」



と、一点に向けて指を差している優花。

ぐるっと180°ターンをすると、そこには‥



「観覧車だぁっ!」



私、観覧車に初めて乗ります。わくわくですね!


私、高い所好きなの。


屋上とか、さっきのジェットコースターとか。

今のお家の、吹き抜けの天井も好き。


解放感‥っていうのかな?

何ものにも囚われず、自由になれる気がする。


こんな私でも、空は温かく迎えてくれるから。



でも、


今ここに居る7人が

今は何よりも

私の『空』。



みんな大好きだよっ





えへへ♪





「「なぁに笑ってんだよっ」」



ニコニコしながら左右で私の頭を撫でる、海斗と颯斗。



「何でもなーい」



って言いながら、観覧車まで全力でダッシュしてみる。





ーーーーーーー‥






5秒でエネルギー切れ。



7人が揃って爆笑し始めたのは、言うまでもなく。



私も、その爆笑の渦の中へ。


息が苦しくなるまで

お腹が痛くなるまで


入っていった。





幸せな誕生日。



えへへ♪