片翼の天使

「「「たっだいまぁ」」」



声を揃えてジェットコースターを降りる3人。


楽しかったぁ。

意外に楽しかった!


高い所とか、

急降下とか、

ぐるんとか、



もしかして猫気質の私には合ってるのかも。


それから、海斗と颯斗も連れて5人で何回もぐるぐるした。


優花と拓弥さんは



「「絶対に乗らない」」



って恐~い笑顔で断られたから、誘うのは5回くらいでヤメといた。


蒼さんは、発車スイッチを押す度に楽しそうに笑って私たちを見送った。


蒼さんって、たまに謎だよねーー‥?



ジェットコースターに乗っただけで空は紺色になり、ちょっと太った月が顔を出していた。


キラキラと光る、遊園地の乗り物たちを次々に制覇して行く私達。


ゴーカートは拓弥さんが1番うまいっ。


コーヒーカップはね、海斗と颯斗と乗ったのが間違いだった‥うぇ。


お化け屋敷は蒼さんと入ったの。蒼さんの平常心は逆に恐いんだよ?


ふふっ

優花はね、デジカメでいっぱい写真を撮ってた。

お父さんとお母さんがプロのカメラマンなだけあって、みんなイイ笑顔の写真ばっかりだ。


次にみんなでメリーゴーランドに乗り込んだ。


私はおっきな白馬に乗りたくて、一生懸命よじ登った。

ぐるぐる動くメリーゴーランドは、まるで夢のよう‥


こんな幸せな日が

ずっとずっと

続いて欲しかった。


みんなで一緒に居たかった。



曲が終わり、白馬から降りようとした時




ーーーー‥ずるっ



あーー‥




スローで自分が落ちて行くのを感じた。





がしっ





腰を掴まれ、間一髪

落下を免れた私。



腰を掴んだ、そのおっきな手は

するっと背中に回り、力強く抱きしめられる。



「落ちねぇで良かった‥」



低く響く優しい声。


助けてくれたのは、蒼さんだった。



「ありがとう」



顔を上げてお礼を言うと、蒼さんは少し赤くなった気がした。


それはメリーゴーランドのライトの所為だったかもしれないけど‥。



なんだか

胸がキュンって鳴いて、顔があったかくなるのを感じた。


この感じ‥なんだろ?