「亮、お前この間のテストどうだったのよ?」
「それがさ!日本史がわからなくて・・・」
「えー、何それ!この間いっぱい教えてあげたじゃん!」

聖也と雫にはさまれ、
両方からの笑い声と怒鳴り声。
温かい太陽。流れる雲。
それが良かった。
別に金が欲しいとか、頭良くなりたいとか・・・。
そんなことは考えないし、考えようともしない。

学校の話をしていると、
近所の家の塀の上に黒猫が寝ているのが見えた。
猫はあくびをすると、喉をゴロゴロと鳴らしていた。