"お前は何で
グラウンドにいんの?

"あぁ 俺、息子の
野球チームの監督だから"

"え?息子?"

"俺結婚早かったからさ
息子は今年小3だし…"

"そういえば高3で
ガキ出来たんだよな"

"まっちょっと諸事情で"

ププ

なんだよ諸事情って

"で田崎お前は何で?"

"昔を懐かしんでさ〜"

"さっきから気になるんだけど…"

俺の後ろにいる麗奈を
見ながら言う中田

"俺の彼女…
麗奈 彼は俺の幼なじみ
中田だ。"

"初めまして朝比奈です"

"めっちゃ可愛いね
もしかして結婚すんのか?"

"いや…
でも麗奈が一番近い存在かな"

途端に真っ赤になる
麗奈を横目に
今夜二人になる時間に
思いを馳せる

"じゃ俺ら帰るわ"

中田の息子に手を振り
俺達は実家に向かった

麗奈が
"学生時代の田崎さんに
会って見たかった"

とふと言い出す

俺は
"なんで?"

と聞くと

"だって…制服姿の
田崎さんって絶対に
かっこいいでしょ?"

コイツ…わざとか?
あ〜早く温泉行って
抱きしめたい

懐かしい道を車で
走らせながら一人
ニヤニヤしていた

ヤベー
俺 やっぱ 変かも