家に着き、部屋に行こうと階段を上る時、背後からあたしを呼び止める声がした。 「海波。また陽ちゃんとこ行ってたの? まったく…少しはお姉ちゃんを見習いなさい。 お姉ちゃんがあんたくらいの時にはねぇ 「はいはい、わかってます。ちゃんとしてたんでしょ。 耳にたこができるくらい聞いた。」」 あたしは振り向かずに、そのまま階段を駆け上がる。 「ちょっと、待ちなさい!まだ話は終わってないのよ!」 そんな母の声を背に、あたしは部屋へと入って行った。