「二人して理想高すぎ。めったにいないよ、あんなイケメンは。」
「より良いものを求めるのが女の本能ってやつ?
理想を越えるような人を求む。」
あたしと美空は陽と大地の方を見る。
あたしと陽…
『海波、小さい頃からずっとお前のこと見てきた。これからも、俺の側にいてくれ。』
うへっ。絶対言わない。
あたしと大地…
『海波。俺、お前に変なことばっかり言ってたけど、本当は俺、お前のこと、好きだったんだ。』
…………。
「ないね。ってか、幼なじみとしてしか見れない。」
あたしは視線を戻した。
「もったいない。この辺じゃ、相当上玉ですけど。」
「あー、もう。変なこと考えちゃうからこの話は終わり!
はい!席着いて!」
「ちぇっ…つまんない。」
ぶつくさ言いながら二人は渋々席に戻った。


