「海波!美空!
おはよう!」
「ひぃちゃん、おはよー。」
「また四人で登校?いつもいつも羨ましいぜ。」
「京、住んでる島が同じなだけ。」
陽と大地が教室に入った後に続いたあたしと美空。
席に着こうとしてたところを友人のひぃちゃんこと妃澄[ヒズミ]と、京こと京子[キョウコ]に止められた。
「そうじゃなくて、登校することが羨ましいの。ましてや幼なじみときたもんだ。女子の理想を全部掻っ攫ったね。」
「そうか?」
あたしと美空は首を傾げる。
「だってさ、クラス、いや、学年で一位二位を争う王子様二人だよ?」
「…誰と誰のこと言ってんの?」
「寝言は寝て言って。」
陽と大地。
前から女子がキァーキァー言ってたのは二人のせいなのか。
一緒に帰る時とか、キョロキョロ見られるんで、また大地が何かしたんだとばかり…


