「今度の試合のことなんだけどよ……」

俺と夜久はその言葉にピクリと反応した。

「絶対負ける……とか思ってんだろ」
俺がハァ、とため息をつきながら言うと久修は「だってよ、」と話を続けようとした。



まぁ、I・H準決勝ともなればそれなりに強いところと当たるのも当たり前だが。

実は俺たちのチームはその中でもかなり手強い相手と1回戦から当たっているのだ。

リーグ式で、今回負けてもまだ昇ってこれないこともないが1回戦から負けるとさすがに気分の問題ですべての実力を発揮するのは難しいだろう。


でも、まぁ。


「相手はつえー方がよくね?」


弱い相手にマヂんなるよりもちょっと手強いくらいでちょうどいいだろ。


俺がそう言うと久修は一瞬フッと笑って「お気楽かよ」と、呟いた。