「あーあ、本当に性格悪いね」


「顔はいいんだけどね」


「そこ、うるさい」



授業中、席が前後のあたしと世南は、今朝あったことについて話してた。


注意されて、顔を見合わせて笑っていると、先生があたしにドサッとプリントを置いていった。



「なにこれ?」


「柳瀬は成績悪いからな」

「世南は~?」


「水川は優秀だからな」


そう言って先生は授業を再開した。


う~

終わるわけない、こんな量


あたしはこの授業、英語が苦手で赤点ギリギリという点をいつも取っているのだ。



「まあ頑張れ~」


自分は課題がないから余裕な世南は、あたしの不貞腐れた顔をみてニヤついていた。



「今日、図書館でやる!世南も来て~」


「あたしは今日、習い事あるから無理だよ」


「え~…そんなぁ」


頑張れって言うように、世南にぽんと肩を叩かれた。