柳瀬莎夕は、眉間にシワを寄せて、俺をにらんできた。

「あたしは、先輩のファンとは違いますから!」



なんか、


こいつ面白い。



『あたしは、先輩のファンとは違いますから!』



確かに
違うな………



ますますこいつに興味が沸いた俺は、なんかいつもの自分じゃなくて驚いた。



「あんた、湊の事好きなんだろ」


「な、なんで?」


突然なんだ?って顔をしながら、


なんで知ってるのと聞きたそうな顔もしていた。


「結構有名、最近湊目当てで図書室にくる1年女子がいるってね」


「うそ、最悪…」


「湊はやめた方がいいぜ」

「あなたには関係ないですから」


きっぱり言われて、確かにそうだと思い、それ以上はなにも言わなかった。



こいつ、結構好きなんだろうな。湊が



湊は好青年ぽいし、

人気あんだろうな。

まあ俺には敵わないけど。



とりあえず
生徒手帳を渡せたから帰ろ。


「まあ何でもいいや、お礼楽しみにまってっから!じゃあ」