月のプレゼント




急に切なくなって、家へ帰ろうと歩き出そうとした。
そこに彼女が現れたんだ。
白いワンピース姿で、手を組み月に何かを祈っている君が。
白い肌。艶やかな長い黒髪。
その姿があまりにも綺麗で、儚く感じて僕はその場に立ち尽くした。
微かに動くその唇をみつめた。
君の声が聞いてみたい。そう思ってしまった。