ある日、帰ろうと彼女が立ち上がった時に言ってしまったんだ。 「もう…帰るの?」 困らせると分りつつ、彼女の顔を見つめた。 彼女は少し考えたあと、微笑んで再び座った。 嬉しかった。 僕の我儘を聞いてくれたこと。 まだ、彼女と一緒にいられること。