重苦しい空気は。

部屋に入っても変わらなくて。

とーやクンの後について歩く。

リビングへと進む足取りも重かった。





「…座ってて」





そう言って。

“ポン”と私の頭に軽く手をのせ。

とーやクンはキッチンへと歩いていった。





『………ハァ…』





とーやクンの姿がなくなったリビングに。

私のため息だけが響く。





なんでなにも言ってくれないんだろ。

またこのまま曖昧に誤魔化されるのかな。

私が聞いたことは。

間違ってたのかな…。





『………ハァ…』





もう一度ため息を吐くと。

膝を抱え。

ソファーに寄り掛かるようにして座り込んだ。





「…またため息吐いてんね」





その言葉と一緒に。

斜め上に人の気配を感じた。