『…ライブで言ってた…。
とーやクンが戻ってきてくれないかなって言ったのは、誰のコト…?』
猫の話。
ブレスレット。
察せないほど鈍くない。
だけど。
あれは“モモクン”の言葉だから。
とーやクンの気持ちは
とーやクンの言葉で聞きたいんだよ…。
自分で言った言葉に。
自分で恥ずかしくなってとーやクンから目を逸らした。
察せないほど鈍くない、とは言ったものの。
…カンチガイだったらどうしよう。
恥ずかしいなんてモンじゃない。
シャレになりませんケド…。
…カンチガイだったら。
私の“好きって”気持ちは。
どこに持っていけばいいんだろ…。
逸らした視線は。
徐々に俯き気味になる。
その時。
『……ッ?!』
とーやクンが。
私の頬に指先を伸ばした。

