「お、土偶じゃん」
『…うるさいな…』
休憩室入ってきて。
第一声がそれってどうなの?
変わってくれて感謝はしてるけど。
これじゃお礼を言う気も失せてくる…。
「ま、言い返せるだけ浮上したってコトか」
ポン。
その言葉と一緒に頭の上に感じたのは。
須賀チャンの手の感触だった。
『んなッ?!』
な、なにッ?!
頭、ポンとか。
須賀チャンってそんなコトする人だっけ?!
ビックリして須賀チャンを見上げると。
「柚っちが元気ないと調子狂うんだよ」
そう言って。
テレくさそうに斜め前の椅子に座った。
『…須賀チャン』
「なに?」
『ありがとね』
「俺なんもしてねぇよ」
なにも聞かずにいてくれるのも。
優しさなんだよ、須賀チャン。
だから。
…ありがとう。