不器用なシタゴコロ


「この店ってモモのオススメなんだっけ?」

「オススメっつーか…お気に入り?」

「雰囲気とか確かにモモ好みっぽい。
ミズキも来んの?」

「たいてい一緒に来るよ。
俺も気に入ってんもん」





…おぉ…。

ウチのお店。

2sbBの2人に気に入られてたんだ…。

ヤバい、嬉しいんだけど…。





…しかし。

話的には何度も来てる感じなのに。

会ったことのない私って…。





「おい、コラ」

『痛ッ?!』





パーテーションに隠れて盗み聞き中。

脳天に“ビシッ”と痛みを感じた。





「なぁにやってんだよ」





振り向くとそこには。

眉間にシワを寄せた須賀チャンがいた。





『…盗み聞き?』

「バカやってねぇでできたモン運べって。
終わったら外と休憩室、掃除しろってさ」

『…え〜…』

「“え〜”じゃねぇよ。外掃除さすぞ」





もう少し聞いてたかったのに…。

須賀チャンの鬼…。